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四間飛車党の備忘録

四間飛車メインで振り飛車・相振り飛車・右玉なども含めあれやこれや綴っていきます。

六段との激戦再び

 先日紹介した六段との戦いの翌日。再びフリー対局を楽しんでいると……またしても同じ六段が「15分待ち」で待機しているではないか。これは再び教えてもらう一手とばかりに対局開始。筆者の先手四間飛車に後手の居飛車穴熊の定跡形となり、やはり△4二銀の前に△2四歩と突いてきた。今度はそれに対して▲1五歩を選択、以下は『四間飛車破り 【居飛車穴熊編】』などにも載っている通りの手順で進み第1図。前回はここで▲7一飛成と指したのだが……。

第1図  第1図以下の指し手
 ▲4四歩 △6六馬 ▲4三歩成△同 銀
 ▲7一飛成△3一角 ▲4二歩 △8八飛成
 ▲4一歩成△4八馬 ▲3一と △同 銀
 ▲4八金 △同 竜 ▲6六角 (第2図)

 今回は▲4四歩を選択。△3一角のところでは△2一角が優ったか。▲4二歩が趣向の垂らしで、△同金なら▲5三銀成△同金▲4二金の予定。本譜は攻め合いとなり(△8八飛成に対して一度▲5八歩と受けておくべきか)、▲6六角と打った第2図では「もしや勝ちか?」と思っていたが。第2図

  第2図以下の指し手
       △4七歩成▲3三角成△2二金打
 ▲3一竜△2一金打▲2二馬 △同金寄
 ▲2一竜△同 玉 ▲3一金 △同 玉
 ▲4二銀△同 玉 ▲5三角 △3二玉
 (第3図)

 △4七歩成に▲3三角成△2二金打、さらに▲3一竜△2一金打と金二枚を使わせたものの、角はもちろん飛車を渡しても先手玉は△2九飛以下の詰めろ(△3八竜は▲1七玉で不詰み)なのには参った。第3図
 本譜は仕方なく詰ましにかかるものの、ぴったり一枚足りない。二日続けての金星とはならなかった。残念。

 感想戦での結論:第1図以前の▲3三角成には金気で取る方が優るようだ。やはり穴熊は露出狂になるのを控えるべき。
 第1図直前の△4六歩を▲同金(△7七歩成なら▲4四歩△同金▲同角△4六飛▲5三銀不成、△7九角なら▲6八歩)、ないしは▲5七金なら後手自信なし、とのこと。
 面白そうだから今度機会があったら居飛車穴熊側をもって指してみようかな……。

と金製造機

 筆者の実戦より。先手四間飛車対後手居飛車穴熊のいつもの定跡形である。△8五飛に▲6五歩と打ち、そこで△5四歩と打たれたため▲2五桂△5五歩▲3三桂成△同金寄▲6二飛成の二枚換えの変化を選んで第1図。実は『四間飛車破り 【居飛車穴熊編】』P97や『将棋定跡最先端 振り飛車編』P75ではいずれも△5四歩に対して▲同銀△同金▲同飛△6五飛▲6七歩の手順が先後逆となりいずれも居飛車不満と書かれていたのだが、対局中はそれを知るよしもなし。

第1図  第1図以下の指し手
        △7七歩成▲同 角 △7五飛
 ▲5三歩 △5六歩  ▲5二歩成△3一銀右
 ▲4一と  △2四桂  ▲3一と  △同 金
 (第2図)

 △7七歩成~△7五飛はいかにもぬるい感じがする(実際疑問手だった)。こちらは▲5三歩からと金作りを目指す。後手も△5六歩と伸ばし、△2四桂と嫌味な桂馬を打ってきたが、その間にこちらは銀を取ることができた。さて第2図、どういう方針でいくべきか?

第2図  第2図以下の指し手
 ▲2五銀 △7七飛成▲同 桂 △6六角
 ▲5一飛 △4二銀 ▲5六飛成△7七角成
 ▲5二歩 △3五歩 ▲同 歩 △5五桂
 ▲5一歩成△4七桂成▲同 竜△5五馬
 ▲5二竜 △6五馬 ▲5六歩 △4三馬
 ▲3四桂 (第3図)

 大きな駒得ということもあり特に急ぐ必要もない。次の△5七歩成▲同金△3六桂と受けるべく手堅く▲2五銀と打った。△7七飛成▲同桂△6六角にも▲5一飛がぴったり。△4二銀と使わせてから▲5六飛成と自陣竜を作る。第3図
 △7七角成で桂馬は取られたが再度▲5二歩の垂らし。△3五歩▲同歩△5五桂は放置して▲5一歩成とと金を作り、△4七桂成▲同竜が馬取りの先手になるのが居飛車の泣き所。以下馬を追い回し、△4三馬を実は見落としていたものの幸い竜にはヒモがついている。というわけで▲3四桂と打って第3図。駒割こそ二枚換えだがと金があるため実質的には先手の駒得である。自陣竜も手厚い。以下丁寧に受けつつ最後は寄せ切って勝ち。
 やはり居飛穴攻略はと金に限る。ただ第1図で『将棋定跡最先端 振り飛車編』P75にあるように△4五歩だったら難解だったようだ。

六段との激戦

 フリー対局で5連勝して気をよくしていたある日の深夜。ふとレーティング戦の欄に目をやると六段が「待ち15分」で待機しているではないか。だめもとで対局を申し込んでみると……快く引き受けて下さった!かくして3年以上ぶりのレーティング対戦が始まった。筆者の先手四間飛車対後手の居飛車穴熊となり第1図。本ブログでもしつこいくらいに紹介している局面だ。『四間飛車破り 【居飛車穴熊編】』などにもある通り、居飛車の選択肢は△4二銀か△9四歩~△7三桂~△4二角コースか。しかしそこは六段、ここでちょっとしたアクセントを入れてきた。

第1図  第1図以下の指し手
        △2四歩 ▲2六歩 △4二銀
 ▲5五歩 △同 歩 ▲6四歩 △同 歩
 ▲5五銀 △8六歩 ▲同 歩 △7五歩
 ▲6四飛 △7六歩 ▲6六角 △8六飛
 ▲8八歩 △6五歩 ▲同 飛 △5四歩
 ▲6四銀 △4五歩 ▲3三角成(第2図)

 △2四歩▲2六歩の交換を入れて△4二銀が後手の趣向。以下は定跡通りに進む。▲8八歩に本来の最善は△8五飛。しかしこの場合は△6五歩▲同飛△5四歩が成立する。そう、△2四歩と突いてあるためここで▲2五桂が利かない。第2図仕方のない▲6四銀に△4五歩▲3三角成。ここで相手は長考に入り、私はトイレへ。そして帰ってくると……。

  第2図以下の指し手
        △3三同桂▲6六角 △4六歩
 ▲4八金引△5六角 ▲7五飛 △6七角成
 (第3図)

 相手はパンツを脱いでいた。一応読み筋ではあったが……再度の▲6六角に△4六歩。▲同金△7七歩成▲4四歩△同金▲同角△4六飛▲5三銀不成が優ったか。第3図あるいは金を逃げるなら▲5七金か。△5六角を見落としていた。▲7五飛に△6七角成。ここで選択肢は二つ。

  第3図以下の指し手
 ▲7一飛成△3一銀右▲4四歩 △4二金引
 ▲7五竜  △8五歩 ▲8六竜 △同 歩
 ▲7五角  △7九飛 ▲5九歩 △7八飛成
 ▲5八歩  △8九竜 ▲6一飛 △5六桂
 ▲5三銀成△同 金 ▲同角成 △4八桂成
 ▲4三歩成△4七歩成▲4八金 (第4図)

 本譜は▲7一飛成だが、ここで▲4四歩も考えられるところ。参考1図
 以下△6六馬▲4三歩成△同銀▲7一飛成△2一角▲5三銀成に△4四馬がぴったり(参考1図)になりそうなのでやめたのだが、実際ここから▲4三成銀△7一馬▲3二成銀△同角▲4二金△2一玉▲4三歩△3一銀打くらいで先手の攻めは切れ筋模様か。しかし▲7一飛成は手順に△3一銀右と固められて感触の悪い手だ。以下せっかく作った竜を8六の飛車と交換するようでは変調。しかし攻め合いに活路を見出して、▲4八金と取った第4図は敵玉は▲2三桂以下の詰めろ。自玉は詰まない。もしや勝ちか?しかしそんなに将棋は甘くなかった。

第4図  第4図以下の指し手
        △1七金 ▲同 香 △3八と
 ▲同 玉 △2九銀?▲2八玉 (第5図)
 まで95手にて先手勝ち

 △1七金が絶妙手。これに対して▲同玉なら△1九竜。▲1八金の合い駒は詰み。▲1八桂なら詰まないが、桂馬を使ったため敵玉への詰めろが消えてしまう。よって一手負け。
 本譜は▲同香と取ったが、これでは△3八と以下の即詰みが生じてしまう。しかし……なぜか▲同玉に△2九銀と打ってくれたため、▲2八玉で不詰みコースに。第5図
 当然△2九銀では△2七銀で簡単な詰みだった。かくして筆者は六段相手に勝利を収めた……しかもレーティング戦だ!31点もらえる!いやっほぅ!
 ……対局相手がR2600以上及び400点以上差があるためレーティング変動の対象とはなりません、という趣旨の文字が対局開始の挨拶の前に冷酷にも表示されていた。がっかり。なるほど、それでレーティングに大差があるにも関わらず挑戦を引き受けて下さったわけか。
 しかし大変勉強になりました。どうもありがとうございました。
 ……実は続く。

 PS:△1七金▲同玉△1九竜▲1八桂と桂馬を使っても実は▲2一金△同玉▲3二と△同玉▲3一飛成以下の即詰みが生じていました。ということは第4図は先手勝ち?

nusonoの受けのテクニック教えます

 とは言ってもたいした将棋じゃないんですけどね。第1図は後手が△5八金と張り付いてきたところだが、これは疑問手。△5九銀なら受けつぶれていたかもしれない。

第1図  第1図以下の指し手
 ▲4七金 △4八銀 ▲5九歩 △4九金
 ▲同 銀 △同 金 ▲3八金 (第2図)

 ▲4七金とかわすのがここでは当然の一手。△4八銀に▲5九歩は秒に追われた悪手で、△同銀不成と取られていたらまずかったのだが、本譜は△4九金。これに対しては自然に▲同銀と取り、△同銀成に▲3八金と冷静に埋めた第2図では後手の攻めは切れ模様。以下△5八歩成▲同歩△5七歩▲同金(▲同歩は△5八銀で厄介)△4八銀▲4七金寄△5九角▲6六角△3五歩▲同歩まで。第2図

 タイトルはNHK将棋講座の「橋本崇載の受けのテクニック教えます」をもじったものであるが、とにかくこういう局面では徹底的に受けに回って、穴熊の姿焼きを作るのがポイント。後手としては△5七歩をと金にするような展開にしなければならなかった。「4枚の攻めは切れない」とよく言うが、角と金気二枚だけではいかに先手玉が薄いとはいえ寄せ切れない。

 「なおこの講座の詳しい内容は、NHK将棋講座9月号に詳しく掲載され……」るわけがありません。

▲6六銀型対松尾流の例のアレ

 筆者の実戦より。先手四間飛車対後手居飛車穴熊で、△4二銀と引いた瞬間に▲5五歩と仕掛ける定跡形となり第1図。形に差はあるものの、『四間飛車破り 【居飛車穴熊編】』P95や『将棋定跡最先端 振り飛車編』P71では△8五飛と引く手が最善とされているが……。

第1図  第1図以下の指し手
        △6五歩 ▲同 飛 △5四歩
 ▲2五桂 △5五歩 ▲3三桂成△同金寄
 ▲6二飛成(第2図)

 第1図から単に△5四歩は実戦経験があるが、△6五歩▲同飛△5四歩ははじめて指された手だ。この瞬間に▲2五桂と跳ねるのがポイント。『四間飛車破り 【居飛車穴熊編】』P96に載っている手で、二枚換えでも飛車を成り込み次に▲5三歩や▲7五角打が厳しく振り飛車が指せるという見解が述べられている。実戦もその通りに進み第2図。第2図

  第2図以下の指し手
        △4五歩 ▲5四歩 △4六歩
 ▲同 金 △7七歩成(第3図)

 いつも定跡で「これにて良し」から分からなくなる筆者としてはここからが正念場。△4五歩は高美濃の急所を突くいやらしい一手。△5四桂の筋を消すため▲5四歩と垂らしたが、単に▲7五角打の方が優ったか。△4六歩▲同金△7七歩成に▲7五角と出られない(△4六飛と金を取られる)ことに気づき愕然。さてどうする?

第3図  第3図以下の指し手
 ▲7五角打△8八飛成▲4二角成△同 金
 ▲同 竜  △3一銀  ▲5三歩成△4二銀
 ▲同 と  △7六角 (第4図)

 ▲7五角打に△7六飛なら▲5三歩成の予定だったが、本譜の△8八飛成の時もそう指した方が良かったかもしれない。▲4二角成以下金銀二枚をむしり取ったものの、△3一銀と受けられるとまだまだ穴熊はしっかりしている。ここで竜を逃げるわけにもいかないので、勢い▲5三歩成△4二銀▲同とと進むが、そこで△7六角と好防に打たれた第4図は雲行きが怪しい。
第4図
 以下▲5八歩△6九飛▲3一銀△同銀▲同とと進み、この瞬間が詰めろでないのでかなり怖かったが、実戦は△5四桂?とわざわざ角の利きを消してくれたので▲3二銀と打って必死をかけて勝ちとなった。
 △6九飛がやや甘く、△4一歩▲同となどと利かされていたら自信なし。同じように▲3一銀と打って攻めたときに△3二金と引くことができる。

 定跡形から変化され分からなくなる、というお決まりのパターンにはまりかけたものの、なんとか勝ちを拾えた一局。互いの指し手に何か疑問を感じた方がおられればご気軽にコメント下さい。
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