四間飛車党の備忘録

四間飛車メインで振り飛車・相振り飛車・右玉なども含めあれやこれや綴っていきます。

実力勝負の世界と発言

 『将棋世界』九月号において興味深い新連載が開始された。渡辺明竜王をホストと称して、おそらくは毎回ゲスト棋士を迎えてのトークが今後展開されるであろう「話題の将棋、本音で語ろう!」である。
 瀬川アマのプロ編入試験に関する星勘定を実名込みではっきり述べるなど、ここでも渡辺節は冴え渡っている。竜王も辛口という評判が定着して久しいが、プロ・アマ問わずトップレベルの猛者達を見るに、直接的な物言いをする人物が際立つように思えるのは気のせいであろうか。
 具体例を挙げるとすれば、羽生四冠もその一人である。数々の語録を見ても明らかなように、その発言のストレートぶりは個人に対してではなく主に将棋の本質に向けられている。いわく「終盤は八百通りのパターンに分類できる」「打ち歩詰めが禁じ手でなければ先手必勝」など。
 こうした背景には将棋そのものが勝負の世界であり、勝ち負けという形で明確に決着がつくことがあると思う。また勝敗が決した後も、感想戦という形で双方の主張をぶつけあう。お互いが同じ観点に立っているならさておき、真逆の立場で感情論の入る余地なく相対し、なおかつ優劣がつき雌雄を決するという状況は、盤を挟んでいるとはいえ普通であれば日頃なかなか経験し得ないものであるのではないだろうか。
 白黒はっきりした場に自らを置いているからこそ、その言葉もまたしかり。こうした図式はしかし、一歩間違えれば対象に不快感をもたらす原因と即成り得る。アマのみならずプロ棋士の中にもこうした配慮を明らかに欠いていると思われる者も見受けられる。こちらの具体例はあえて述べないが、間接的な物言いで同様の不快感を相手に与えている者もいるに相違ない。
 将棋において強者であるからこそ、自らに自信を持ち過ぎるあまりの傲慢な発言を為すのではなく、あくまで謙虚に。断じて強者や猛者などではない筆者としても、高慢な言い草だが以って他山の石としたいところではある。
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