四間飛車党の備忘録

四間飛車メインで振り飛車・相振り飛車・右玉なども含めあれやこれや綴っていきます。

『新・東大将棋ブックス 定跡道場 先手四間対左6四銀』考察その2

 今日は『新・東大将棋ブックス 定跡道場 先手四間VS左6四銀』第7章の「▲7六同銀に△7五歩」の変化を検討してみたい。▲6七銀に△7三銀引と亜急戦(準急戦)を目指したのが基本図。

基本図 同著では基本図以下、▲7六歩△7四銀▲9五角△7六歩▲同銀△9四歩▲5九角△8六歩▲同歩△7五歩▲同銀△同銀▲同飛△6六角▲7七飛△7六歩▲同飛△9九角成▲7一銀△7二香▲8二銀不成△7六香▲8一銀不成△8九馬▲7二銀成△5三銀▲4五桂△4二銀▲6四歩△7九馬▲6三歩成△同金で「香得でわずかに後手が指せる」という結論となっている(第1図)。
 ここに至るまでの変化は『新・東大将棋ブックス 定跡道場 先手四間VS左6四銀』を参照して頂きたい。では早速だが他の定跡書と照らし合わせてみる。第1図

 『新・振り飛車党宣言!〈1〉最先端の四間飛車』P33では△4二金直と▲9八香の交換が入った形で、▲8二銀不成のところ▲8二銀成として以下△7五香(途中で△9八馬と香車を取る手にいったん▲7五飛と逃げている)▲7二成銀△5三銀▲6四歩△同歩▲6三歩で「次に▲6一飛が厳しく振り飛車良し」とされている。しかし先程の手順のように▲6四歩を手抜きで△8九馬だと先手が大変か。
 この変化は居飛車良し、と結論づけるのはしかしまだ早い。△9九角成に▲7七角とぶつける手が有力だからだ。
第2図
 『新・東大将棋ブックス 定跡道場 先手四間VS左6四銀』では△7七同馬なら▲同桂で香損でも一局の将棋。△9八馬が有力で以下▲7五飛△3三銀▲7一銀に△7二香で「後手充分」と検討が打ち切られている。しかし『世紀末四間飛車―先手必勝編』では類似系(△4二金直が入った形)で以下▲3三角成△同桂▲8一銀不成(第2図)△6九飛▲7二銀成△5三銀▲2六桂で「振り飛車必勝」とある。ただし4一金型なら最後の▲2六桂がやや甘く、また▲7二成銀に△5一銀と逃げる手も考えられるため難解か。

第3図 基本図に戻って▲7六歩△7四銀▲9五角に先に△8六歩と突く手を調べてみる。『新・東大将棋ブックス 定跡道場 先手四間VS左6四銀』では一言も触れられていない手だが、以下▲8六同角△7五歩▲同銀△同銀▲同飛△6六角▲7六飛△8八角成▲7一銀△8七馬(第3図)と進めば居飛車良し。仮に▲9八香と△4二金直の交換が入っていれば、▲4二角成△同玉▲7九飛(『新・振り飛車党宣言!〈1〉最先端の四間飛車』に載っている一手)で振り飛車良し。▲7九飛のところ▲7四飛も有力で、△6五馬▲8二銀成△7四馬▲7二成銀で難しいのだが、第3図では▲4二角成が空成りになる。第4図
 よって▲8二銀成△7六馬と飛車を取り合う展開になるが、これは居飛車の馬が好位置で四間飛車側が悪い。
 戻って△8六歩に▲同歩と取るのはどうか。やはり▲7八香と△4二金直の交換が入った形で『世紀末四間飛車―先手必勝編』P81で解説されている一手で、以下△7六歩▲同銀△6六角▲6七銀△7七歩▲同桂(▲8八飛は△2二角▲8五歩△7五銀▲7六歩△7八歩成▲同飛△8五飛で居飛車優勢)△2二角▲6六歩△7五歩▲8五桂△8三飛で「振り飛車大変」と紹介されている。同著はかなり四間飛車びいきの本だが、第4図を見ていると次に△9四歩がありとても筆者は自信が持てない。

 というわけでnusonoの結論。▲9九香△4一金型では△7六歩▲同銀△7五歩▲6七銀△7三銀引が有力。▲7六歩なら△7四銀▲9五角にそこで△8六歩で、以下▲同角は第3図、▲同歩は第4図で振り飛車劣勢。

 次回は△7三銀引に▲5七金の変化を研究してみたい。
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