四間飛車党の備忘録

四間飛車メインで振り飛車・相振り飛車・右玉なども含めあれやこれや綴っていきます。

課題の局面、再び現る

 1月17日に行なわれたC級2組順位戦第9回戦では四間飛車の将棋が続出した。順を追って何局か取り上げてみたい。まずは山本-川上戦から。居飛車穴熊対四間飛車の定跡形となり第1図、前日の羽生-久保戦、NHK杯戦の深浦-川上戦とまったくの同一局面となった。『四間飛車破り 【居飛車穴熊編】』には載っていないが明らかにプロ間での最前線と思われるこの形から、本局はどのような展開を見せるのであろうか。

第1図  第1図以下の指し手
       △8三玉 ▲2九飛 △1二香
 ▲2八飛 △8五歩 ▲7七金 △6五歩
 ▲7五歩 △同 歩 ▲2四歩 △同 歩
 ▲3五歩 (第2図)

 △8三玉は手待ちをするにしても真新しい指し方。以下先手も飛車を上下移動させ仕掛けの時期を待つ。▲7七金に筆者推奨の△6五歩がお目見えし、その瞬間に先手は▲7五歩~▲2四歩~▲3五歩と攻めかかった。後手はどのように対処するのか。
第2図  第2図以下の指し手
       △3五同歩▲同 角 △3六歩
 ▲3四歩 △4四角 ▲同 角 △同 飛
 ▲2四飛 △3五角 ▲2一飛成△5七角成
 ▲3三歩成(第3図)

 △3五同歩は通常では成立しない手と思われるが、この場合は▲3四歩に△4四角とぶつけ、▲同角△同飛▲2四飛に△3五角の飛車銀両取りがあった。無論先手もこれを承知の上でこの手順に踏み込んでいると思われるが、果たしてどちらが読み勝っているのか。
第3図  第3図以下の指し手
       △2四飛 ▲同 竜 △同 馬
 ▲4三と △6二銀 ▲6七桂 △8四銀
 ▲9七角 △4九飛 ▲2一飛 (第4図)

 △2四飛とぶつけるのが気持ちの良いさばきで後手好調を思わせる。先手も▲4三と△6二銀▲6七桂と8三玉型を咎めて反撃するが、△8四銀とがっちり投入するのが好判断。▲9七角は珍しい筋だが7九の地点にも利かした攻防の一手。以下お互いに飛車を下ろして第4図を迎える。
第4図  第4図以下の指し手
       △7九馬 ▲同 銀 △7六歩
 ▲7八金 △8六歩 ▲同 角 △8八歩
 ▲同 銀 △6六歩 ▲7五桂 △同 銀
 ▲同 角 △7七桂 (第5図)

 △7九馬とばっさり切ってしまうのが好手。以下△7六歩と手筋の突き出しを決め、△8六歩▲同角△8八歩がうまい手順。▲同銀と取らせることによって飛車の横利きが通り先手の穴熊が薄くなった。そこで△6六歩と催促するのもうまい一手。
第5図 ▲7五桂と跳ねられて単なるお手伝いのようだが、△同銀▲同角に返す刀で△7七桂が猛烈に厳しい。以下十数手で後手の勝ちとなり、山本五段、川上六段ともに四勝四敗と五分の星となった。

 個人的には第1図より先手・後手ともに手待ちをするのはあまり得策ではないと思うのだがどうであろうか。特に先手の▲7七金はマイナスになっている印象を受ける。その不備をうまくついた△3五角の両取り以下、川上六段の巧みな穴熊攻略が参考になった一局。
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コメント

例の課題の局面から△6五歩って最近ほとんど指されてませんよね。島ノートの鈴木システムの項には△6五歩が中心に指されてます、とかそんなこと書いてましたけど、ずいぶん前の事ですもんね。プロ間で何がどうかわったんでしょうか。



  • 2006/01/18(水) 21:14:58 |
  • URL |
  • 元藤井システム党 #-
  • [ 編集]

先手番の山本五段の手待ちの意味がよくわかりませんね。動く手は無かったんでしょうか?

  • 2006/01/19(木) 13:59:56 |
  • URL |
  • ツヨ #-
  • [ 編集]

お二方ともコメントありがとうございます。
お互いにすぐに動かない(振り飛車は△6五歩、居飛車は▲2四歩以下の仕掛け)のはどうも腑に落ちないのですが…どうも△6五歩を待って先手は仕掛けた感もあり、何か『島ノート』以後にこの手が指されなくなった理由があるのかもしれません。

  • 2006/01/19(木) 20:15:46 |
  • URL |
  • nusono #EbFvTiSQ
  • [ 編集]

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