
△4三金 ▲7五角 △6四歩
▲同 角 △5四金 ▲3一角成△4五金
▲2二馬 △同 角 ▲4一飛 (第2図)
△4三金は勝又-西村戦(2002年C級1組順位戦)で西村九段が指した手だが、▲7五角でその前例を離れた。△6四歩▲同角△5四金と近づけて受け、▲3一角成に△4五金と金の方で飛車を取った。これに対して先手も▲2二馬と取り返し、△同角に▲4一飛と打ち下ろして第2図となる。

△5一飛 ▲4二飛成△5二飛
▲4一竜 △5一金 ▲2一竜 △5四角
▲4三歩 △4一歩 ▲6四桂 △6二飛
▲5二歩 (第3図)
△5一飛の自陣飛車からお互いに細かく飛車と竜を動かすやりとりが続くが、▲4一竜に再度△5一飛とぶつけるのは▲3二竜とされるのを嫌ったものか。△5一金▲2一竜に△5四角で竜を捕捉できたようだが、▲4三歩と垂らすのが軽快な返し技となった。

筆者は三間飛車を指すことはないが、定跡書で「これにて悪し」と書かれている後の具体的な手順の一例を目にすることができ、非常に勉強になった一局であった。とはいえ後手にも変化の余地はありそうだが…。
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