四間飛車党の備忘録

四間飛車メインで振り飛車・相振り飛車・右玉なども含めあれやこれや綴っていきます。

先手四間飛車対後手右銀急戦 ▲8三角(1)

第1図 前回まで第1図より▲6七銀、▲8五銀の変化をそれぞれ研究してきたわけであるが、いずれも居飛車に最善を尽くされると先手思わしい結果とは言えなかった。そこで注目されたのが第1図で▲8三角と打つ手である(第2図)。
 筋としては四間飛車対居飛車急戦の将棋に良く生じる手ではあるが、▲6四歩と突き捨てを入れないことからも分かる通り、この角打ちは自陣に馬を作って手厚く指すことが狙いではない。▲6一角成として敵陣に脅威を与える、攻めの一着である。
第2図 第2図のように▲8三角と打った実戦例は三局。その全てが先に述べた▲8五銀の変化を打ち破る決定版と目される千葉-西尾戦(2004年1月14日・竜王戦)の後に現れている。飛車取りであるから逃げる一手だが、7一や6二に逃げては飛車が働かなくなる。となれば逃げ方は△7三飛と△8ニ飛の二通りだ。まずは△7三飛から検討してみることにしたい。

  第2図以下の指し手1
       △7三飛 ▲6一角成△8八角
 ▲8五銀 (第3図)

第3図 上記手順は遠山-菊地戦(2004年6月11日・三段リーグ)そのままの進行である。あくまで7筋をにらむ△7三飛には先手も▲6一角成の一手。そこで△5一金寄なら馬が死んでいるようだが▲7四歩が用意の一着である。△同飛と取らせることにより▲8三馬が可能という仕組みだ。応用範囲の広い筋なので留意されたい。
 よって居飛車は△8八角と打って攻める。放置すれば△7七角成▲同桂△7六飛で銀損、▲6七銀も△7七角成▲同桂△同飛成で▲6六角と打てない。困ったようだが、ここで▲8五銀が好手である。一見すると△7七角成▲同桂△同飛成で全然ダメのようだが……。
第4図
  第3図以下の指し手1
       △7七角成▲7四歩 △9九馬
 ▲7三歩成△同 桂 ▲7ニ飛 △4二金寄
 ▲7三飛成(第4図)

 △7七角成には▲7四歩が継続の手段で飛車交換に持ち込める。この歩を打つための▲8五銀だったのだ。以下の手順は一例だが、第4図では9九の馬が今一つ攻めに利かず振り飛車が有望。遡って▲7四歩に△8三飛も(▲同馬ならそっぽに行き得をするが)、今度は▲7七桂と馬を取る手が8五の銀にヒモをつけぴったりだ。
第5図
  第3図以下の指し手2
       △7七飛成▲同 桂 △7九飛
 ▲8二飛 △4二金寄▲5六歩 △4四銀
 ▲6四歩 (第5図)

 △7七角成の変化を不満と見たか遠山-菊地戦では△7七飛成と取ったが、いかにも変調である。加えて▲同桂に△同角成とも取れない(▲7ニ飛が馬取りと▲5ニ馬の両狙いで痛すぎる)。以下も実戦通りの手順だが、第5図の▲6四歩が軽妙手。△同歩は▲6三歩と垂らし、手抜けば▲6三歩成といずれもと金ができる。
 本譜はこれを△6九飛成と防いだがいかにも利かされだ。以下▲7八歩(これも好手)△7九角成▲5九金引△6四竜と竜を追い返してから▲8一飛成で先手優勢、そのまま押し切り四間飛車の快勝譜となった。
 第2図で△7三飛と逃げるのはうまくいかないようだ。次回では△8ニ飛の変化に移る。
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  • 2005/10/20(木) 16:42:29 |
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