四間飛車党の備忘録

四間飛車メインで振り飛車・相振り飛車・右玉なども含めあれやこれや綴っていきます。

前期活躍の櫛田六段、銀河戦に登場

 13日に放映された銀河戦Cブロック1回戦、櫛田-堀口弘戦を取り上げる。前期は決勝トーナメント出場を果たした上に、佐藤棋聖を破るという快進撃を見せた櫛田六段(こちらを参照)。今期の活躍も期待されるところだが…四間飛車対居飛車穴熊の将棋となり第1図。△7三桂を見て先手は動いた。

第1図  第1図以下の指し手
 ▲7五歩 △同 歩 ▲8八角 △7二飛
 ▲9七角 △6五桂 ▲同 銀 △7六歩
 (第2図)

 桂頭を狙って▲7五歩~▲8八角はよくある筋。『新・振り飛車党宣言!1』に掲載されている中村亮-中座戦(2005年2月2日・王将戦)でも似たような形から先手がこのように仕掛けている。その将棋は▲8八角に△7六歩▲9七角△4二銀と進んだが、そこで▲7五銀(実戦は▲6四歩)と出ていれば振り飛車が有望だった。
参考1図 それをふまえてか本局は△7二飛と後手が変化した。本譜は▲9七角と端に角を出たが、ここで▲7八飛はなかったのだろうか(参考1図)。
 次に▲7五銀と出ることができない(△7七歩▲同飛△6五桂と切り返される)ので冴えないようだが、△4三金のような手ならそこで▲9七角がある。今度こそ▲7五銀があるので△6五桂(▲同銀なら△6四歩で銀を殺せる)と跳ねる手が予想されるが、それでも強く▲7五銀と出てどうか。一見すると△7七歩と打たれてでダメのようだが▲同桂と取り、△7五角には▲6五桂と跳ねる(参考2図)。
参考2図 △3九角成▲同金△7八飛成は▲5三桂成と取られてしまい、二枚飛車でもさすがに後手がまずい。3九金型も△4九飛のような攻めを緩和してプラスに作用しそうだ。かといって参考2図で△7四歩や△6四銀では気が利かず、先手良しというわけでもないが充分戦えると思う。
 ただし参考1図ですぐに△6五桂がありそうだ。▲同銀はやはり△6四歩、▲9七角は△7六歩と銀取りに突いておく。ここで▲6五銀なら△6六角で、手順が前後しているだけで第2図へと合流する。かと言って代わる手も難しく、結局第2図への進行は必然ということになるのだろうか。
第2図 実戦の▲9七角にもやはり△6五桂があった。▲同銀△7六歩と進んでみると、確かに先手は歩切れで次の△7七歩成を受けづらい。

  第2図以下の指し手
 ▲7八飛 △6六角 ▲7六飛 △同 飛
 ▲同 銀 △9九角成▲7一飛 △6四歩
 (第3図)

 ▲7八飛はこれくらいだが△6六角と出て後手好調である。次の角成りを受ける手はなく先手は▲7六飛と開き直るが、△同飛▲同銀△9九角成で駒得も消えてしまった。
第3図 7六の銀が働かないのがいかにも痛い。▲7一飛に△6四歩で角も半ば無力化させられてしまった。

  第3図以下の指し手
 ▲6五歩 △6六馬 ▲6四歩 △7八飛
 ▲7七歩 △5七香 (第4図)

 第3図では▲1五歩から端攻めに行く手もありそうだが、いつでも△5一香と飛車の横利きを止められる手がありうまくいかない。とにかく角を使えるようにしなければ勝負にならないと見て▲6五歩と合わせる。
第4図 しかし△6六馬~△7八飛と後手に攻撃態勢を整えられ、▲7七歩に△5七香と香車を垂らす手が俗手の好手。第4図以下▲4八金引の受けに△5九香成▲同金△4八馬▲同金△同飛成▲3九角に△1七金が決め手で、ここで先手が投了し堀口弘治七段の勝ちとなった。
 前期活躍の櫛田六段はブロック1回戦で姿を消すという、筆者としてはさびしい結果になってしまった。手数も72手と短く淡白な印象も受けるが、第3図の付近では既に戦意を喪失してしまっていたのではないだろうか。あるいは第4図の△5七香をうっかりしたか。

 現時点で筆者は銀河戦の放送を見ておらず、棋譜のみを参考にこの記事を書いている。よって確かなことは言えないが、第1図で▲7五歩の仕掛けは成立しないのではないかと考えている。△7二飛~△6五桂が好手順で振り飛車にどうも有望な変化が見当たらない。
 感想戦で何か別の手順が指摘されたかどうか非常に気になるところである。再放送を視聴するなどの機会があれば、日を改めて再度本局を取り上げてみたい。
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