四間飛車党の備忘録

四間飛車メインで振り飛車・相振り飛車・右玉なども含めあれやこれや綴っていきます。

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四間飛車破り【実戦編】

 7日に行なわれた第36期新人王戦・決勝三番勝負第一局の渡辺-千葉戦を見て行きたい。千葉五段の四間飛車に渡辺竜王の居飛車穴熊という予想通りの展開となり第1図。『四間飛車破り【居飛車穴熊編】』P182の第1図と同一局面であり、本ではここから△8三銀と△4一銀が紹介されているが…。

第1図  第1図以下の指し手
       △4一飛 ▲6八角 △5一角
 ▲4六歩 △同 歩 ▲同 銀 △4三銀
 ▲4八飛 △4四銀 (第2図)

 △4一飛~△5一角が工夫の構想。本譜のように4筋から仕掛けられた際に、▲4五桂と跳ねる手が角取りにならないようにしておいて△4三銀と上がりやすくしている意味がある。以下▲4八飛△4四銀と進み第2図、4筋が争点となりそうだがいきなり▲4五銀は△5三銀でつまらないと見て、先手は自陣を整備する。
第2図  第2図以下の指し手
 ▲7九金 △1四歩 ▲7七金 △6二角
 ▲7八金引(図略)

 ▲7九金から穴熊を組み替える構想は、形こそ違えどやはり渡辺竜王の著書に似たような手順が載っている。対する後手も囲いを銀冠に進展させたいところだが、△8三銀と上がった瞬間が怖い。△1四歩以下の手待ちに近い手順を後手は選んだ。
 ここから十数手ほど細かいやりとりが続いて第3図を迎える。
第3図  第3図以下の指し手
 ▲5五歩 △5一飛 ▲5七飛 △5五歩
 ▲同 飛 △4二銀 ▲8六角 △5三銀
 ▲5八飛 (第4図)

 ▲5五歩と突くことができて先手は手詰まり模様を脱した。△5五歩▲同飛に後手も△4二銀と引き付けて対抗、▲5一飛成なら△同銀で手順に玉が固くなる。
 それを嫌って▲8六角と急所を睨む位置に角を移動、△5三銀と6五の地点を補強する手に対して▲5八飛と当たりを避けて第4図。ここで後手は手筋の一着を放つ。
第4図
  第4図以下の指し手
       △4七歩 ▲5五銀 △5四歩
 ▲4六銀 △4一飛 ▲2四歩 △同 歩
 ▲2三歩 △4二飛 ▲2八飛 △8五桂
 ▲2四飛 (第5図)

 △4七歩の垂れ歩は振り飛車の常套手段で、次に具体的な狙いがあるわけではないがと金作りを見せて先手の攻めを牽制している。
 ▲5五銀に△5四歩は打ちたくないが、中央に銀をのさばらせておくわけにはいかず仕方ない。先手は▲4六銀以下、今度は2筋で手を作る。
第5図 ▲2三歩△4二飛に▲2八飛で次の▲2四飛が受からない。戻って△4一飛のところでは△5二飛ならこの筋は防げるが、▲5五歩と合わせられるくらいで嫌味か。銀を交換すると▲4三銀の筋が残る。
 ともあれ、▲2四飛と走ることができて渡辺明ブログにもあるように先手に形勢は傾いた。

  第5図以下の指し手
       △4八歩成▲2二歩成△4七と
 ▲3二と △同 飛 ▲2一飛成△4二飛
 ▲6五歩 △同 歩 ▲5五桂 (第6図)
第6図 お互いにと金を作り、後手は△4七とと銀取りに引く。▲3二とに△5二飛なら▲2一飛成△4六とで銀は取れそうだが、▲3三と~▲4三とで結局取り返されてしまう。△3二同飛▲2一飛成△4二飛と我慢するが、▲6五歩の追撃が厳しい。ここでも△4六とは▲6四歩△同銀▲6五歩△5三銀▲6四桂くらいで支えきれない。
 △同歩には▲5五桂が瞠目に値する一手。△7三金なら▲4四歩と突き出す手がぴったりだ。本譜は△5五同歩▲同銀と進み、桂馬を犠牲に取られる寸前の銀がさばけて先手優勢がはっきりした。
 第6図以下は後手の端攻めを先手がいなして制勝、渡辺竜王が三番勝負の初戦をものにした。
 千葉五段に具体的な悪手が見当たらないのは筆者の棋力不足の賜物であろうか。自然に指して自然に先手がペースを掴み優位を拡大していったようにも見える。
 棋書通りの形から振り飛車が変化したものの、細かく動いて居飛車穴熊側が良くなっていくといった内容は、まさに四間飛車破り【実戦編】といった様相であった。筆者は△3二銀型はあまり指さないものの、非常に参考になった一局。
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