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四間飛車党の備忘録

四間飛車メインで振り飛車・相振り飛車・右玉なども含めあれやこれや綴っていきます。

銀出を許して平気なのか?

 C級2組順位戦第9回戦の村中-佐々木戦より。藤井システムを警戒する▲3六歩に対して△6二玉と上がり、それを見た居飛車が穴熊に組もうとするが、後手が▲3六歩を咎めるべく△3二飛と回るというよくある将棋となり第1図。ここまでの局面は手順こそ違えど、『東大将棋四間飛車道場 第十四巻』P89の第3図とまったく同一である。実戦はここからどのように展開していくのか。

第1図  第1図以下の指し手
 ▲9九玉 △5四銀 ▲6八角 △6五銀
 ▲7七銀上△5六銀 ▲2四歩 △同 歩
 ▲3五歩 (第2図)

 ▲9九玉は『東大将棋四間飛車道場 第十四巻』でも本筋とされている一手。対する△5四銀は▲6八金寄△6四歩▲5七銀△3五歩▲2四歩で後手苦戦と記されているが、本譜は大胆にも▲6八角と引いた。△6五銀に対しては▲7七銀上とし、△5六銀と一歩かすめとられた代償を2・3筋への攻めに求める。
第2図 第2図以下の指し手
 △6四歩 ▲2六飛 △6五歩 ▲5六飛
 △6六歩 ▲同 歩 △3五歩 ▲4一銀
 △4二飛 ▲5二銀成△同 飛 (第3図)

 △6四歩は次の▲2六飛で5六の銀が殺されるのを防いだもの。先手はそれでも▲2六飛と浮き、以下銀交換となる。後手が△3五歩と取って局面は収まったようだが、▲4一銀の割り打ちがあった。△4二飛▲5二銀成△同飛となって第3図、一見▲4三金の両取りが見え、後手ピンチのように思えるが…。
第3図 第3図以下の指し手
 ▲8八玉 △5五銀 ▲2六飛 △3四銀
 ▲3七桂 △2二飛 ▲7八金 △2五歩
 ▲2九飛 △2六歩 (第4図)

 先手の指し手は▲4三金ではなく▲8八玉だった。これには△5五銀▲2六飛△3四銀と持ち駒の二枚銀を惜しみなく投入して、▲3七桂に△2二飛と反撃する。2筋の突き出しを防ぐ手はなく▲7八金と玉を固めるが、△2五歩▲2九飛△2六歩と逆襲に成功した第4図は後手が指せそうだ。
第4図 以下▲3二歩△2七歩成▲3一歩成△2八歩▲2一とに△6二飛が幸便となり、6筋からの鋭い攻めで後手が勝利をものにした。この結果村中四段は三敗目となり昇級は絶望的に。一方の佐々木四段も五勝三敗となった。

 第1図以下▲9九玉△5四銀になぜ▲6八角と指したのか。第3図で▲4三金となぜ打たなかったのか。先手側を持って二つの疑問があるのだが果たして先手にどのような意図があったのか。それにしても第3図以下の△5五銀・△3四銀の銀打ちは印象に残った。
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