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四間飛車党の備忘録

四間飛車メインで振り飛車・相振り飛車・右玉なども含めあれやこれや綴っていきます。

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加藤一二三九段、棒銀を封印して快勝

 12月16日に行なわれたB級2組8回戦を今回から見て行きたい。まずは加藤一-脇戦より。居飛車党の脇八段だが本局は四間飛車を採用、おそらく相手の棒銀を決め打ちしての作戦と思われるが、先手は棒銀を使わず▲5七銀型~▲3八飛と、まるで対中飛車の急戦のような構えを見せて第1図。ここから先手が仕掛ける。

第1図  第1図以下の指し手
 ▲3五歩 △同 歩 ▲同 飛 △4三銀
 ▲3四歩 △2二角 ▲1五歩 △同 歩
 ▲2四歩 △同 歩 ▲1五香 (第2図)

 △4三銀に▲3四歩△2二角を決めるのはよくある指し方。そこで▲2四歩△同歩▲9五歩以下一歩を入手して▲2三歩と打つ手順が『これが最前線だ!』P35や『新手年鑑Ⅱ』P59に載っているが、本譜は△1二香型のため成立しない。そこで1筋を絡めて攻める。第2図の▲1五香までで、『四間飛車の急所1』P113のE図と同一局面となった。
第2図
  第2図以下の指し手
       △1四歩 ▲2三歩 △1一角
 ▲1四香 △同 香 ▲1五歩 △3二飛
 ▲1四歩 △3四銀 ▲3八飛 △2五香
 ▲1三歩成△同 桂 ▲1八飛 (第3図)

『四間飛車の急所1』P113では△1三歩▲2五歩以下いい勝負と述べられているが、本譜の後手は△1四歩を選択。▲2三歩△1一角を決めてから▲1四香~▲1五歩で香車を取り返しに行く。その間に後手も△3二飛~△3四銀と反撃、以下数手進み局面は第3図を迎える。
第3図
  第3図以下の指し手
       △1二歩 ▲1四香 △2七香成
 ▲1五飛 △4三銀 ▲1三香成△同 歩
 ▲同飛成 △1四歩 ▲2四竜 △3八飛成
 ▲2二歩成(第4図)

 ここでは△1四歩が優ったのではないか。単に△1二歩だったため露骨に▲1四香と打たれて一筋突破を防ぐことが出来ない。このような展開になると1一の角が負担となってしまっている。△4三銀から後手も飛車成りを図るが、▲1三飛成△1二歩に▲2四竜が味の良い一手だ。
第4図
 ▲2二歩成を見せつつ2七の成香に当てたもので、控室の形勢判断もここでは先手優勢とのこと。後手は△3八飛成と開き直ったものの、▲2二歩成と角を殺して大きな駒得を果たした先手が悪かろうはずがない。以下二十手ほどで先手の快勝となり、加藤九段は三勝目を上げた。対する脇八段は未だに初日が出ない。

 棒銀一筋の加藤一二三九段であったが、この将棋では▲3八飛型からの工夫した仕掛けが功を奏した形となった。実戦で現れやすい局面・手順だけに、大変参考になった一局。
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