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四間飛車党の備忘録

四間飛車メインで振り飛車・相振り飛車・右玉なども含めあれやこれや綴っていきます。

懐古趣味が悪いというわけではないが

 この文章を書いている時点でまだ最新号(10月号)を読んでいない。そんな筆者に語る資格があるかどうかはさておき、最近の『将棋世界』には懐古趣味的な雰囲気が漂っているように思われて仕方がない。
 その良し悪しはさることながら、日本将棋連盟のページで見た今月号の表紙には大きく「丸田祐三九段、陣屋事件を語る」の文字が躍る。また付録は先月に引き続き「大山康晴 忍の一手」である。数十年前の話題を大々的に振り返るこうした姿勢に、違和感を覚えるのは筆者だけであろうか。
 瀬川アマのプロ編入試験六番勝負を例に挙げるまでもなく、将棋界はファン拡大、普及に向けて改革を進めるべき時期に来ている。その真っ只中に懐古趣味的な記事を大書きにして前面に押し出すというのは、賢明なやり方とは到底思えない。少なくとも表紙に大きく取り上げるべきは瀬川アマの二戦目勝利、ないしは羽生四冠対佐藤康光棋聖の十七番勝負関連の話題ではないだろうか。
 ここで終われば本文の主題は明確なものとなるのだが、問題が一つある。それは先に挙げた丸田九段の記事や大山先生の付録の内容をとても面白い、と筆者が感じていることだ。客観的に見ても筆者は将棋ファンの中でもかなりコアな部類に入ることは間違いないが、そうした者にとっては戦後間もなく、ひいては戦前にまで遡る将棋界の知られざる秘話といった題材は魅力的というわけか。
 米長新会長は先月の『将棋世界』誌において、巻頭雑感と題して就任演説めいた文章を寄稿している。その中に「ファンの声を大事にして、普及部と連動しての誌面作りを目指します」「将棋世界はプロの雑誌ではなく、アマチュアに支持され、読んでもらうための工夫、努力をして参ります」とあるが、その結果が懐古趣味的な特集記事に結びついたのか否か。事の真相が気になる次第だ。
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