四間飛車党の備忘録

四間飛車メインで振り飛車・相振り飛車・右玉なども含めあれやこれや綴っていきます。

一抹の後悔と抵抗

 大学の同期に強豪がいる。アマ棋戦で代表となり、全国大会でも勝ち上がり、プロ棋戦への参加権を獲得するくらい勝ち進むレベルである。内輪の公式戦では何度となく対戦し、一度は大会でも当たった経験があるものの、それほど親しいというわけではなかった。
 彼の周囲には同じく強豪が、学年・大学・地域の区別なく集まっていた。同学年のよしみでも何でも構わない、筆者もその輪の中にもっと積極的に加わっていれば、棋力の向上も違ったものになっていたのではないかと最近になって少し後悔している。
 というのも、彼とよく行動を共にしていた後輩二人がどのように変わったかを目の当たりにしているからだ。初心者とまではいかないものの、本格的に将棋を勉強した経験はなかったであろう一人は、みるみるうちに腕を上げた。片やもともとある程度の実力を持っていたもう一人は、強豪とまではいかないものの学生としては最上位クラスの実績を残した。
 いかに強豪とて四六時中盤に向かい合っているわけでもないだろうが、誰かの家に集まっている時などにふとしたはずみで対局開始と相成る場合は多いはずだ。自分よりも強い者と指すのは上達の秘訣中の秘訣、周りに強豪がひしめく環境で強くならない方がある意味おかしい。
 類は友を呼ぶ、類を以って集まるという諺は真理であると思うが、それと同時に同じ「類」でもその水準によってさらにグループ分けが為される傾向が強い。逆を言えば、彼我の実力に差があろうとも同じ集団の中に留まり続けることができれば、自然と周囲の水準の高さに良い影響を受けて実力そのものが向上する、そういう効果があってしかるべきである。
 趣味の次元でそこまで徹底すべきかという疑問は常に感じるが、利害関係が伴う人付き合い、例えば職場などではこうしたことを常に念頭に置いて意識的に振る舞っても良いのではないか。将棋を通じて感じ取った経験が、別の世界で活きるとすれば十代の頃より打ち込んだ甲斐もあるというものだ。
 冷めた物の考え方であり、実行に移すには心のどこかでいささか抵抗があるのも事実だが…。
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